「変わる!一緒にいたらいい!
そしたら、明日も、行かないで済む!」

何の理屈も考えず、泣きそうになってぼくは言う。


その人は、少し笑った。


『変わらない。あなたはきっと忘れてしまう。
いつか全部、忘れてしまう。』


「忘れる訳ない!」

ぼくは夢中で手を伸ばす。
何故だか、その人に届かなかった。