ああ!!

そう言えば休み時間にある女の子に
トイレの場所を聞かれて
一緒に行った記憶がある。
あの時の子か。

「ああ・・覚えてるで。」
「ほんま?!よかったぁ~♪」
子猫のような可愛らしい顔で
ふんわりと笑う彼女に
同性ながらドキッとしてしまった。



そのトイレの子の名前は
宮田愛美(みやたあいみ)。
愛美はあたしの親友第一号となった。


愛美といるのは楽しくて
どんどん時が過ぎていき
良き高校生活をしていた。


4月の終わりに入学遠足があった。




「美菜ぁ!!班一緒だよね?!」
「あったりまえやん!愛美がいなきゃつまらんもん!」
「あたしも美菜がおらんとつまらん!!」

そう言ってふんわりとしたあの笑みを放つ。




この笑顔で何人男が倒れたんだろう・・・。
ってかなんで女子校に来たのかも謎だった。



愛美に尋ねるといっつも
「男の子って苦手なんやもん・・・。」
って言う。


日本男児よ・・・どんまい・・・。



私が女子校を選んだ理由・・・。
それは・・・
今は言えない。



まあそれなりの過去があったわけだ。


恋愛なんてもってのほか。
これから起こるすべてを
このときは全然感じなかった。