LHRも無事終了し、やっと入学初日が終わった。


あとは家に帰るだけ。

挨拶とか慣れない事をしたものだから頭がぼーっとしている。早く部屋のベッドに飛び込みたい。



そう思って足を速めたのは良かったのだが、行きついたのはお目当ての校門ではなかった。


そこは先ほど話をした悠真が向った場所、野球部のグラウンドだった。






『野球部専用第一グラウンド』

と掲げられたその場所には揃いのユニフォームに身を包んだ部員達が規律を乱さず真面目に練習に励んでいる姿が見えた。


どうせ一年生は走らされているんだろう、そんな気がして
『悠真、ちゃんとやってるかな』
と視線は彼を探しフェンスを握ってしまう。