一華は先輩マネジ二人に連れられてブルペンへと入る。

やはり強豪校ということで選手層は厚いようで、他のピッチャーが投球練習している。

そんな中でエースナンバーを背負っているのだから、相当な実力と努力の持ち主なのだろう。


先ほどの制服姿とは打って変って、ユニフォームに捕手独特のプロテクターをつけた亜蘭。

「んっじゃー今日は一華ちゃんという観客もいることだし、持ち球見せちゃいまっしょー!」

テンションが高くていきいきとした表情で成哉に指示を出す。

「おっけ。かっこいいとこ見せなきゃ、だな。」

成哉がにやり、と不敵に笑った。