キーンコーンカーンコーン
授業開始のチャイムがなる。
いつの間にかHRは終わったようだ。
授業は4人で話をしながら受け、休み時間はほかのクラスメートとも軽く会話をした。
そして今は4時限目。
あと30分ほどで昼休みだ。
昼食は購買に買いに行く約束を紗季としていた。
しかしそれまで葵はもちそうになかった。
「ちょっと、葵大丈夫??」
紗季が葵の顔を覗き込む。
「もう半分寝てるよ」
海輝が笑いながら言う。
すると葵は「もーだめっ」と言って手を挙げた。
英語のおばさん教師が「陽向さん、どうしたの??」と優しい口調で問う。
「あの・・・トイレ行ってきてもいいですか?」
「ああ。いいわよ。場所はわかる??」
葵が首を振ると「左に真っ直ぐ行くと階段の隣にあるわよ」と笑顔で教えてくれる。
「ありがとうございます」
葵も微笑み返し、立ち上がった。
3人の視線を感じたが、教師がまだ後ろを向いていたのでそのまま教室を出た。
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