次の日から
私は
浜野啓太を
目でおうようになった。





夏奈子は もう
浜野が好きらしい。





私は…



どうなんやろ?
わからへん。
ただ目でおってまうだけ。 ちょっと
かっこいいって思うだけ。



うん、そうや。絶対。









つまらない授業は
浜野を見ていると
あっという間に終わった。



『未稀~途中まで一緒に帰ろ!』
『うん!』
私達は教室を出た。

ろうかを歩いていると

向こうから
浜野が歩いてくる。


すれちがった後に

後ろから大きな声で
『田口さんバイバイ!!』


と言った。



『バイバイ…』








私は あんなタイプ
苦手や。
明るくて
周りを自分のペースにする…

人気物。

私はもっと
無口で紳士的な人が…








ただ目でおってまうだけ。






夏奈子と別れて

1人で帰り道を
歩いてた。







『田口さーんっ!!』


浜野や。


『なに?』
『駅前にうまいアイス屋さんあるねんけど一緒に行かん!?』








なによ こいつ。


まだ会って2日やで!?

苦手や。












結局私は

浜野についていってしまった。