…いつからだろう
くだらない話や冗談を言い合って過ごすだけじゃ物足りなくなってしまった私達。
揺さぶられる度に来る波に何故だか悲しくなって目を瞑った。
…浮かぶのは
紙袋を持った
大好きな後ろ姿
「優梨…っ…はぁ…」
速まる動きとキスをせがむ紀之
唇を重ねながら、体と心の所在の不一致を初めて感じた。
初めて感じる心の声。
…私はただ…紀之に話を聞いてほしかったんだ。
「…優梨…何かあった?」
「何でも言えよ」なんてあんな行為の後に言われても言えるわけない。
先生のこと好きになっちゃったって、どうしたらいいのかわからなくて苦しいよって、普通の友達になら話せるのかな。