さりげなく触れて、自然に目が合って


他の生徒と変わらないことなのに


真面目で優秀な彼女がたまに見せる子供みたいな表情が、すごく可愛いなんて思ってしまう。


…って、何考えてんだ


俺は先生で、彼女の担任



女に免疫がないわけじゃないし、付き合ってた女だって歳相応にはいる。


今はいないけど


…いやまてよ…もしかして


それが原因か


それなのか…


最後に女とシタのはいつだっけ



おいおい…学校で、しかも、爽やかな一日の始まりだって時に俺は何てことを



「先生?」


「おぁっ…」


「出席とってください」


「ああ、ごめんごめん」



声が裏返った俺を生徒達の笑い声が包む。


笑い顔の生徒の中で、心配そうな顔で見つめ返す佐山に、苦笑いで応えた。