ヒンヤリした空気の体育館。

朝早いせいか誰もいない。

相変わらず、
腕を離してくれない陸は
ぐいぐいあたしを引っ張っていく。

『ここで良いかな・・・』

なにがだ。

「なんなんだよ、陸。
 朝練には早いと思うけど。
 あと いい加減 腕を放せ。」

一息にそう言って
露骨に嫌な顔をしてやった。

ざまぁみろ。





ぱっと腕が離れて・・・