いそいで潤んだ瞳から涙を指で拭く。 ・・・見られたかな、見てないといいな。 『あ―――・・・お前もやっていくか?』 スッキリするぞ、とつぶやいて 国光はクルッと走り出した。 「誰がやらないって言った?」 そう言って あたしも走り出した。 水中となった体育館を 無理矢理走り出した。