「すぐ泣く」

鼻で笑って、私の涙をなめる。

早坂爽の指がブラウスのボタンをはずした。

冷たい手が首に触れる。


「…っ」


私はこんなに必死なのに、早坂爽は口元に笑みを浮かべるほどに余裕で。

嫌なのに、やっぱり突き放せない。



なんなの、私。




ふいに、鎖骨あたりに熱が帯びた。


早坂爽の唇だ。


少しの時間口付けたかと思うと、またもう一回吸いつく。

最終的に5個ぐらいの赤い痕がのこってしまった。