パートナーの2人は、一緒の部屋に住んでいいことになっている。



俺はキッチンから出て、城山愛の部屋の隣にある自分の部屋に入った。

ベッドに置かれたピンクの箱をつかむ。

そのまま部屋を出て、隣の部屋の扉をたたいた。



「…お嬢様?」

『なーに?』

扉のむこうで声がする。

「失礼してもよろしいですか?」

沈黙。

駄目か?



『…いーよ』



小さかったけど、確かに聴こえた。