二階堂皐月さんは、なんだかいろいろ、べらべらとしゃべってくれた。



「なんかねー、爽さま目当てでココ入ってきたコも多いらしいよ」

……そりゃまースゴいですね。


「あたしはさ、2年に王子がいるってコトぐらいしか知らなかったんだけど」

……あいつ、2年だったのか。


「でも、ほんとに誰とも契約しなかったらしいよー。即答でごめんなさいだったって」

……つまり『爽サマ』と私が契約したのはなんかやっぱりおかしい、と。




……てゆーか。


私、あいつのことなんにも知らないんだなぁ。


いや、別に知りたいわけじゃないんだけど……敵の情報は手に入れておかなきゃだよね。




私は二階堂さんに詰め寄った。



「あのさ…早坂爽について知ってること全部話してくんないかな」




「うん、いいよ」ってにっこり笑ってくれた。




―――――……