私をきつく抱きしめる早坂爽がなんだか可愛く思えた。


その時点でもう脳は正常な判断ができていない。



気づいたら


私は、頷いていた。





すぐに私を離す早坂爽。

信じられない、と言った表情。


「…マジ?」

「…まじ。」

「…ご主人様?」

「…ご主人様。」


そのとき、私はただ復唱してただけなのだが。



早坂爽は嬉しそうに笑った。



今日初めて見た、満面の笑み。






それを見た私は、安心したのか



そのまま意識を手放した。