そうやってずっと抱きついてたら、爽が私の体を持ち上げて、自分の膝のあいだに座らせた。
優しく包み込むように抱きしめてくれて、背中があったかくなる。
「どうした、言ってみ」
耳元で爽の声。
くすぐったい。
「なんでもないって…」
「言えって」
「やだ」
「なんで」
だって、卒業してもずっといつも一緒にいたいなんて、子供みたいじゃん。
や、そりゃあ、爽からみたら子供かもしんないけど……。
いまだに、私でいいのかな、なんて思うし。
もっと美人さんなんて、いっぱいいるし。
爽は………
「爽は……私でいいの…?」