「へぇ…けっこー素直」 耳元であいつの声がする。 息の漏らし方がなんか、えろい。 今、たぶん私はあいつの膝の上で。 そんで、抱きしめられてて。 そう思うと、顔が熱くなった。 「離せバカっ!!!」 「やーだ」 腕のなかで暴れるけど、男の力に勝てるわけがない。 だから、私を抱きしめるこの男の気が済むまでしばらくそのままだった。