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「爽、明日アメリカ行くから」
あたしがそう言うと、爽は驚く様子もなく「はい」と答えた。
「……びっくりしないの?」
「いえ。だってあの時、いたでしょう?」
「……………隠れてたの、知ってたの?」
「まあ………正確には、教室出るときに気づいたんですが」
にこり、と爽は笑うけど、元気がないのはバレバレだ。
でも、見ないふり。
爽を手に入れるためなら、悪役にだってなんだってなってやる。
ずっとずっと、好きだったんだもん。
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