「これは、爽がつけたも同然の傷。だから…………… これがあるかぎり、爽はあたしのそばにいるしかないんだ」 そして、美羽さんは、一筋の涙を流すと 「………明日、アメリカに行くの。だからもう、邪魔しないで」 と、震えた声で私に告げて、去っていった。