でも、ここでキレたらまた相手の思うツボだ。 心を落ち着かせてソファーに座るんだ、自分!! そう自分に言い聞かせて、私は腰を下ろそうとしたのだが。 「おいで」 そう声がしたかと思うと、強く腕を引っ張られた。 バランスが崩れる。 ぎゅっと目をつぶった。 ……あったかい。 なんで? だって 私、あいつの腕のなかなんだもん。