……でも、



椋介のファースト・キス奪っちゃった――!!




私は興奮気味にスキップした。






――――グンッ!!



私の体は、後ろに大きくのけぞった。




「キャッ!!」





―――ポスッ。




「……なんで逃げんだよ。」



「椋介ッ…!?」



私の顔が一気に赤くなる。




足…早くなったんだなぁ…




小学校の時は、わずかの差で私が勝ってたのに…








そんなコトを思いながら、椋介の顔を見つめた。



「恋菜…さっきの……」

「あ…いや…あれは…」


「……あれは?」




「だから…その…」



「……その?」






「わ、分かってるくせに…」



「え?言わないと分かんないよ?」


椋介はニヤッと笑う。




「いぢわるッ…」




「早く…言って?」






「「好き…」」



………えぇ?




私と椋介の声が重なった。