「恋菜?!」



――――!!?!






「椋…介……」



ヤダ…こんな顔見られたくない…





「なんで…そんな顔…」

そこまで言うと、椋介はハッとしたように言った。



「俺の演技、そんなに感動したか??!」




………天然だ。








「ぅん…まぁ…。」



私は曖昧に答えた。





「すごいなぁ!俺!!」



なにやら一人で頷いている。




「あ!そういえばさぁ!明日、キスシーンの撮影なんだ☆」




……………え?





「楽しみだなぁッ♪」


嬉しそうに椋介は笑う。













………イヤ。イヤだ。






そんな顔……しないで。




私のココロが…





泣いてるよ……









「まさか、俺のファースト・キスが知絵ちゃんなんてなぁ!」





私は、言葉よりも手が先に出た。