「ようやく見つけたぞ、汚らわしい異国人め!
貴様の父親の所業、知らぬとは言わせんからな!!」
「さあ、来い!!
牢に叩き込んでやるわ!!」
大きな体躯の二人の役人は、布団に横たわる梳菜に近付き、無理矢理抱き起した。
相手が病人だろうと関係ない。
そう言うように。
そして、無理に動かした拍子に、
「……う、うぐ!」
また口の中に溢れてくるものを感じ、梳菜は咄嗟に片手で口を押さえた。
松ぼっくりを握るほうの手は、腹に添えて。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…