萬天の一言から、しばし二人は共に黙った。

何と訊ねたらいいのか。
何と弁明したらいいのか。

または、何と反応すればいいのか。

…何と、言えばいいのか…。


そのとき、梳菜が目を丸くしたまま、呟くように訊ねてきた。


「……人で、ないなら…、

萬天殿は、仏様ですか……?」


「仏…?」