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麦色の髪、空色の瞳、そして言葉使いの正しくない話し方。
どれをとっても西洋人そのものの梳菜。
だが、顔の作りを見る限りでは、日本人だ。
そう、梳菜は…
「混血、か。」
「………。」
膝の上で、泣き止み大人しくなった梳菜の頭を撫でながら、萬天は呟いた。
引き毟ろうとした痕を悲しげな眼差しで見つめながら。
「……わたしは、おとっさんのお顔を知りません……。
わたしと同じ、髪の色をしたおっかさんは……、ずっと、おとっさんを捜し回っておりました……。
おとっさんも、きっと、おっかさんとわたしを捜して、くだすっていると思い……。
ですが………っ、」
梳菜が、苦しげに唇を噛み締めた。