【萬天様に、天狗族の長となるため、戻ってきて頂きたい。 これまでの非礼の数々はお詫びしよう。 そして今後、誰一人として命令に背かぬと誓おう。 無論、人間のおなごを嫁にすることも、我らは何も異論はありませぬな。】 天狗の名の通り、やけに自信ありげに語る様が可笑しく、林火は思わず笑い出してしまった。 【まっこと、都合の良い一族だの。】