それは、青白い満月が空高くに輝く真夜中のことだった。


辺りを照らす物は月の光、それだけ。


不気味な薄暗さ独特の静けさは甲高い女の叫び声によって破かれた。


叫び声の主は恐怖に顔を歪ませ、命乞いをする。


女の視線の先には死神。


否、一人の子どもがいる。