明るくなった部屋で、俺は一週間ぶりに千鶴を見た。



そして、同時に愕然とした。




明るくなった部屋に散乱していたもの。



それは部屋にあるものが散らかっていたわけでなく、一つのものが大量にあっただけだった。



俺はその一つを手に取る。



「鶴………?」



それは紙でつくられた鶴だった。



それも十や百といった数じゃない。


何百、何千、と大量の折り鶴がそこにはあった。



もう一つ手に取ってみると、それは先週の文化祭で使われた台本の紙であることに気づいた。



よく見ると、散乱している紙にまともな紙はない。



どれもこれも、何か使い道のなくなった紙ばかりだった。




「お前…何をして………」



恐る恐る千鶴に近づく。


真横から見た千鶴。



それはあまりにも変わり果てた姿だった。