あと、注意事項が2つ。

まず、相談をしてくる依頼人を「迷える子羊」、略して「子羊」と呼ぶこと。
「どなたかクリスチャンがいらっしゃるのですか?」と聞くと「業界用語だから」とウーロンさんは得意げだった。

次に、感動することを「涙で酢飯」と言うこと。「涙で枕をぬらす」が語源らしいが、そこからどう発展したのかは謎である。(例:あの映画、涙で酢飯だったよねー。)


・・・。
帰りたい。何か怖い。


こんなわけのわからない事務所やめた方がいいかもしれない。
そもそも履歴書なしで、その日に雇ってくれるなんて何か怪しい。
なにかすごくマニアックな世界に足を突っ込んでしまっている気がしてならない・・・。

おそるおそる事務所を見渡してみた。

一見、普通の事務所だ。

テレビが一台。

そのテレビの上に亀の剥製が置いてある。
ホコリをかぶって私を見ている・・・ような気がした。

そのテレビを囲んで、白玉先生とオムライス先生が真剣にテレビを見ている。
「確率は3/12!」
「つまり1/4でしょ!?」
「違うわよ!3/13よ!」
「あきれた人ねー!あんた、雪が降るとでも思っているの!?」
激しく討論している。


テレビからは天気予報が流れていた・・・


一方、焼きおにぎり先生はさっきからゲームばかりしている。

何だかこの先生は苦手。