「ただいま」


「未央、お帰りなさい」


いつものようにリビングからお母さんの声が聞こえてきた。

私は、勇気をふりしぼりリビングに入った。


リビングに入り
お母さんと目があった瞬間、

時間が止まったかのようにお母さんは、立ちつくしていた。

「未央…」


「ただいま」


「・・・・・」


私の顔を確かめるように見てきた、

でも、何も言っては、こなかった。


まるで、何もなかったのように食事の準備をはじめた。


そして、食事中、話をしても、
お母さんは、私の顔を一度も見ては、くれなかった。


私は、そんな気まずさから外へ出た。