翌朝、いつもインターホンのチャイムが

鳴るはずだったけど、今日は鳴らなかった。


「あら?今日は有紀ちゃん来ないの??」


いつもと様子が違うときずいたお母さん。


「うん、今日は何かやる事があるみたい。」


適当に理由を言って、流す。

あたし、なんかすっごく卑怯者だ。


「そうなの。めずらしいわね-」


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あたしは歯を磨き終わった後、パジャマから

制服に着替え、髪型をくしで整えた。


「よし、バッチリ!有紀にあやまろっ!!」


「お母さん、行ってくるね!」


「はい、行ってらっしゃい!気をつけてね。」


ニッコリと笑顔を向け、見送ってくれた。


教室に入ると、気まずい雰囲気が流れる。


「・・・あのさ、有紀。昨日はひどいこと言って

ごめん!!あたし、浮かれてたよ・・・」


これが精一杯の気持ち。伝わったかな?


「波美さぁ、ちょっとひどくない??」


有紀ではなく、違う友達が割り込んできた。


「そうだし、自分が受かったからってさ!」

次々に言葉があたしの胸をつきさす。


「ちょっと、もういいよ。みんなやめて?」


有紀が、申し訳なさそうに言った。