「サキさん顔を上げて」

流夜はやさしく言う

ゆっくりサキは顔を上げて流夜をみる


黒く大きな凛としたその瞳


「ふっ。良い目してるな。達哉が惚れた訳がわかるぞ」


「オヤジ。惚れるなよ。おれでさえ友人止まりだからな。なっサキ」


‘えっ…そんな…’

「達哉。捕まえておけよ。龍神会に欲しい」


「もう。サキさん困ってるじゃない。苛めちゃダメよ」


‘…’


サキはどうして良いかオロオロしていた