こりゃぁ、かなりキレてんな…



うぅ…



でも…



どういう結果になろうが…



いや、実際、ハッピーエンドしか受けつけないけど…



まぁとにかく、



俺は紙袋の紐をギュッと握りしめると、ひとつ息を吐いた。



「菜々美。」



そしてもう一度、今度は触れることなく菜々美を見つめた。



「なに?」



「えっと…」



「なに?」



「あの…チョ…」



「バレンタインなら…」



「違うっ!!」



言いかけた菜々美を遮り、突然、デカい声をあげた俺。



「あっ…」



菜々美はビクっと肩を震わせると俺を見上げながらポカンと口をあげた。



「あっ…ゴメン…」



「…。」



「マジ、ゴメン…。」



「…ん。」



やっちまった…



俺は俯く菜々美から視線を逸らすとキュっと唇を噛みしめた。