「…ねねだよ!!」


…え?


「修学旅行のとき、聞いたらそうだって!」



…あのクラスで
人気者の翼くんが??



「あり得ないあり得ない!」
私は大きく首を振った。


「本人から聞いたんだから確実じゃん♪」

芽依が得意気に言った。


しばらく黙っていると
芽依が気合いを充分に

「よし、ねねの好きなヒトは翼くんに決定ね!!」

と言い、卒業アルバムを
バタンと閉じた。



急な事に驚いた私は

「あ、うん。」

と頷いていた。




そんな姿を見た芽依は

「頑張ってね。」

と微笑んだ。