歩いているうちに、一件のブティックに足が止まった。

この辺りは若者のファッションが中心なのに、この店だけ大人っぽかった。

ウインドウに飾られてる白いワンピースに目を向ける。

膝より長めのワンピース。

レースの生地が ウエディングドレスに近いかんじがした。



「いいね、これ…」

私の横で健吾が声をかけてきた。

この服に見とれていたのを気付いたかのように…

「この店に入ろう!」

「えっ…?」

強引に腕を掴み 店へ入ってしまった。



「いらっしゃいませ。」

「そこに飾ってある白のワンピースを試着したいんだけど…」

健吾は 大人っぽい女性店員にワンピースに指を差して言ってる。

「ミキ、これ着てみて」

躊躇っている私を無視し、店員に試着室を案内され 着替えてみた。

こんな清楚な服、私には似合わないよ…

自信がないまま着替えを終え 試着室の扉を開けた。