「ミーキーっ、どこー?」
遠くから私の親友、星 若菜『ホシ ワカナ』の声が聞こえた。
校舎の周りで 私のことを探してる若菜の姿が見える。

「じゃ、失礼します。…あの 勝手に写真撮るのをやめて下さい。私、写真嫌いなので。」

彼に軽く一礼して 若菜の方へ走り出した。

「でもさ、悪くなかったよ!さっきの君の顔!」

その言葉が私を呼び止め、後ろを向いてしまった。
「君さ、自分が思ってる以上にキレイだよ!」

「……」

「じゃ、学校サボるなよ〜!」

彼は私に軽く笑みを見せ
桜の並木道を歩いて行った。

…何故か 胸の鼓動が早くなってた。顔もすごく熱い
突然の出会いだった彼。
二度と会うことなんてないと思っていたのに……。
この出会いが私と彼、山川 健吾『ヤマカワ ケンゴ』との始まりだった。