「やぁ…。」

男性は私の目線に合わせ軽く挨拶してきた。

「……?」

「久しぶり。」

男性が少し笑顔を見せてくる。
私の隣にいる若菜が『知り合い?』と聞いてきた。 思い当たる人なんていない。

「…あの、人違いじゃないんですか?」

「人違いじゃない、君に会いに来たよ。」

男性はサングラスを外した。

「あの時、サボってたんだろ?」

時が止まった感じがした。

周りのざわめきも聞こえない。

少しずつ思い出す過去…

「あぁっ…!!!」

やっと思い出し、思わず大きな声が出た。