「だーーめーーっ!ミキはこの夏休みで素敵な出会いをしてもらわなくちゃ!」
若菜は頬を大きく膨らませながら、私に近寄ってきた。

「次の恋、見つけた?」

「それは…、まだだけど…。」

「早く恋をして、彼氏作りなよ。ミキは可愛いんだから大丈夫だよ。あっ、俊に相談して誰か紹介してもらう?」

「いいよ。私は今のままでも満足だよ。」

―――ガラガラッ!

教室の扉が激しく開き、クラスの女の子が私達の所に慌てて来た。