「ミキ…。」

「………」

「ミキっ…!」

先生は私の肩に手を乗せ、強引に振り向かせた。

「っ…先生…、痛い…」

「ごめん。でも こうでもしないと俺を見ないだろ?」

「先生、いつもの先生じゃない。どうしたんですか?」

顔を横に向け、私は無理に笑顔を作った。

「俺は変わらないよ。変わったのはミキだろ?どうしたんだよ、俺、ミキに酷いこと言ったか?」

先生と、目と目が合って 沈黙が重く感じた。

窓から差し込む夕日が、二人だけを照らす。

「こんな事をして今日呼び出したけど、気になるんだよ。」

「………」

「また前のように話しがしたい、元気なミキが見たいんだよ。俺を避けないでほしい…。」

私の腕を掴んだ先生の手が震えてる気がした。

先生が今、言ってることはまるで 告白かのように受け止めてしまう……。

私の口から『好き』の2文字が出てしまいそうだった。