とても綺麗な人…。


大人で、


女性らしくて、


薄い化粧が好印象で、余計に美人に感じる。


とても細い身体。


ちゃんと手入れしてある長い髪。


守ってあげたくなるそんな人。


大人な先生にとても似合ってる…。


「いきなりいなくなったから、探しちゃった」


優しく微笑む彼女に私の心もトキメいた。


「さっきから亨さんどうしたの?変よ?こちら亨さんの知り合い?」


彼女らしき人と目が合ってしまった。

私はとっさに顔を下に向ける。

どうしてそんなことしたのか自分にもわからなかった。


先生の腕を彼女が何度か揺すり、ハッと我に返った先生がやっと口を開いた。


「あっ、千里に紹介するよ。俺の高校の教え子の…」


「う上田 ミキです。高校三年です。初めまして!」

先生が私の事を紹介する前に自分から名前を言った。


これ以上惨めな気持ちになりたくなかったから…。

私の名前を聞いて一瞬彼女の表情が変わった。


それが妙に心にひっかかってしまった。