「おい、ミキどうした?!」


私の涙を見て動揺している健吾。

それがとても愛おしくて…、

もっと困らせてやりたい気持ちになる。


「指輪、大切にしますね。ありがとう…」


薬指にはめてもらった指輪を見ながらお礼をした。

「本当言うとさ…、指輪をプレゼントしたのはミキに悪い虫が付かないようにって理由なんだ」


健吾の言ってる意味が分からず首を傾げてしまう。

「やっぱり気付いてないんだ…。今もだけど、ミキ周りの男達から見られてるんだぞ、俺はすぐに気付いたけど。」


「えぇっ!?まさか〜?山川さんの勘違いですよ〜」


「ミキは十分魅力的だよ。また綺麗になったと思う。この指輪は俺だと思って付けてて。他のヤツなんか見るなよ。」


「うん…」


「あと、俺の事名前で呼ぶこと」


「わかった…健吾」


「あと、いつか本物の指輪プレゼントするから、それまでの変わりな?」


健吾は、指輪をはめてる私の薬指を何度も撫でてた。