「ありがとう、助かったよ。」
優しい先生の声…。

先生がプリントを受け取ったのを感じ取り、急いで教室に戻ろうと、先生に背を向けた……

――――――?!

一瞬の事でわからなかったけど、先生は私の手に触れ何かを渡した…

「テスト勉強、頑張るんだぞ…」

背中越しに先生が静かに言った。
もう一度 先生の方を向きたかったけど…、
そんな勇気がない私は、走って教室に戻るしかなかった。