「けど何?」


「山川さんの実家に行くって事は、両親にも会うって事だよね…?」


「うん…、そうなるな。それがどうした?」


「なんか緊張するなぁ…って。私、嫌われたりして…」


想像したらもっと緊張してきて、一気に私のテンションは下がっていった。


「ははははっ。」


「……?山川さん?」


ハンドルを握ったまま軽く笑われ、そんな健吾を見て私はムッとした顔をした。


「あ…、ごめんごめん。ミキの顔を見てたらつい…。」


人の顔を見て笑うなんて最低〜。
下を向き軽く頬を膨らませてる私。


ブツブツ言ってる私に、そっと健吾の手が私の手を握ってきた。


「緊張なんてすることないよ…。そのままのミキで十分。俺がついてるからさ…」


「山川さん…」


「そのワンピース、やっぱりミキに似合ってる。可愛いよ」


そう、今日着ているのは初めてのデートで買ってもらった白のワンピース。

健吾に似合ってると言われて顔が赤くなってしまった。