「それに、若菜ちゃんと俊一君の事はミキから色々聞いているから、初対面のように感じないよ。」


よろしくと言いながら俊君と健吾は握手した。


「でも、ミキから電話で聞いて驚きました。二人付き合ってるなんて。」


私達の方をニヤつくような目で若菜は見てきた。


「いつからそんな関係になったんですか?」


「若菜〜っ!」


「はははっ。まぁ、それはまた今度ね。これからもミキのことよろしくね、若菜ちゃん。」


私の肩に健吾の腕が自然と乗せて来た。


「さっ、挨拶はこれくらいにして出発しよう!」


『はーい!』


ワゴン車のレンタカーに残りの荷物を積み込んで私は後ろに乗り込む前に、健吾にガッチリと腕を捕まれてしまった。


「ミキは俺の隣。」


「えっ、後ろで良いですよ〜。若菜とも話ししたいし。」