「俺、お前が、好きで好きでたまんなくて、お前にキスして、抱いて、俺のものにしたいって、そんな欲望で一杯で、自分を抑えられねぇんだよ!」

「サキはいつだってカズのものだよ…」

「でも、それじゃ、お袋を抱いて、捨てた、あの男と同じじゃねぇか。俺は、違う。俺は、サキを愛してて、サキを大切に守ってやりたいって思ってる。あの男とは違う!」

「カズ…」

「お前はいつも俺のこと考えてくれて、俺に笑いかけて、俺を優しく包んでくれる。それなのに、俺ときたら、自分のことばっかで、お前を悲しませてばっかりで…」

「そんなことない!あたし、カズがいるから優しくなれる、カズがいるから幸せでいれるんだよ!だから、あたしを抱いて、キスしてよ!カズ!そんなことで苦しまないでよ!」

あたし、カズにしがみ付いた。

「愛してるよ、カズ…キスしてよ…あたしがして欲しいんだ…」

顔を上げたら、
決まり悪そうに笑うカズがいた。

「俺、いつまでお前に振り回されんのかな…」

そう言って、
優しくキスしてくれた。

あたしだってさぁ、
カズ、
『愛』
って何か解った訳じゃない。

でもさぁ、
一人じゃ
『愛』
は探せない!

これからさぁ
二人で、
『愛』
って何か、
探しにいこうよ!