「サキ、ごめん。俺、自分のことばっかで、お前のこと考える余裕なくて…」

「カズの馬鹿ぁ~」

あたし、涙止まんないよ…

「サキ~お願いだから、泣き止んでくれよ~」

カズがぎこちなくあたしを抱いた。

そう、
あの夜から、
あたし達、
なんか、
変。

カズはあたしに
キスもしてくれない…

なんで?

カズの中で何が起こってるの?

あたし、
わかんない、
こんなに好きなのに、
愛してるのに…

「カズ?あたしのこと、愛してる?」

「…」

えっ、何?

「俺、わかんないんだ…」

「愛して、ないの?」

「ごめん、俺、ほんと、わかんないんだ…」

あたし、
久々、
状況把握不可。
目の前真っ白。

カズを突き放して
駆け出した…