ショーンの話を聞いて、
ただ一人
厳しい顔をしたのは、
カズ…

只でさえ複雑な
鈴木家のお家事情だしさ。

今度は
同い年の若い男が
あたしと一つ屋根の下に住む、
って聞いて、
気持ち動揺しない方が
可笑しいかぁ~

あたしだって、
複雑な気持ちだよぉ~

「お前、どうすんだよ?」

「どうするって、何を?」

「その、ショーンって奴と一緒に住むんだろ?」

「一緒に住むって、家族としてだよ!ショーンはママの息子だから…」

「ったって、血の繋がらない、赤の他人だろ?」

「んっもう!何が言いたいのさぁ!しょうがないじゃん!それに、あたしとパパだって、赤の他人だよ!そこんとこ、どうすんのさぁ!」

「…」

「カズの馬鹿ぁ~」

あたし、
なんだか、
すっごく落ち込んだ。

カズがそんなこと言うなんて…

あたしのこと、
分ってくれてたんじゃなかったの?