待ちに待った土曜日、
って、
とうとう来ちゃったよぉ~

あたし、
ちょっとお洒落して、
いつもとは違う、
ママに買ってもらった
お嬢様っぽいワンピース着て、
髪を下ろして、
身支度整えた。

そんで、
唯ママに頼んで、
庭の花でブーケを作ってもらった。

唯ママ、
花屋でバイトしてたことあるんだって。
家の庭に咲いてる花は、
ママの趣味で珍しい綺麗な花が沢山あるらしい。
唯ママの作ってくれたブーケは、
仄かなグリーンとピンクの
夢見るような可愛いブーケ。

容子ママ、気に入ってくれるかなぁ~

『ピンポン~』

インターフォンが軽快に響く。

「はぁ~い」

と、ドアを開けてくれたのは、容子ママ。
ちょっと前よりおめかしして、
ちょっと前より緊張気味、
でも、
容子ママ、
あたしに笑いかけてくれた。

「ようこそ、いらっしゃい!お待ちしてたのよ!」

「あの、今日はお招きありがとうございます。これ、うちの唯ママからです」

夢見るような、ブーケを差し出した。
あっ、
しまった、
唯ママとか言っちゃったよぉ。

「まぁ、なんて可愛いブーケなの?なんか、おとぎの国から摘んできたみたいね」

容子ママは、
ブーケに気をとられて
気付かなかったみたい…

ちゃんと、
母からです、
って、言えば良かった…