ずっと、ずっと


大好きで


ずっと、ずっと


言えなかった“好き”



だから、


勇気を持って言おう。





中学最後のバレンタイン、今までチョコを渡したことなんてない。


あんたが好きだから。



あんたはふざけ合えるいい友達としか思ってないかも知れない。


だけど、言うよ。







料理なんて苦手な私が初めて人の為に作ったトリュフ。


何度も何度も失敗した。


形は悪いかもしれない。

だけど、気持ちは100%以上こもってる。






誰もいない放課後の玄関。


あいつの靴箱に「好きだ、バカ」とだけ書いた手紙とトリュフをラッピングしたピンクの袋を入れた。


そして、反対側の靴箱にしゃがみこんであいつを待つ。



こんなにドキドキしたは初めてかもしれない…





~♪


鼻歌を歌いながらあいつが階段から降りてきた。


足音と声からしてあいつが一人だということがわかった。




コト…


あいつが自分の靴箱を開けた。



私の心臓はバクバクいっていた。



「……まじで?」








私は、ドキっとした。
そして、息を殺した。


「……チョコじゃん…」





そう言ってあいつは黙り込んだ。






そして…