伊豆に向かう車の中は少し静かだった。朝食にお握りを握った私はお父さんに渡していた。お父さんは1口食べると「うまーい!!」ってオーバーにリアクションをしてみんなを笑わせていた。
私は3列シートの1番後ろに荷物に挟まれながら座った。お父さんがわざと荷物と荷物の間を私の分だけ開けておいてくれた。皆から見えない私は荷物に紛れないと誰も椅子を分けてはくれない。
「お父さん、体調は平気?」
お母さんが質問をすると、もう1人の私の顔も曇った。渉も最近のお父さんの変化を感じて少し心配そうにしていた。
「平気平気!だから、旅行から帰ったら病院に行くから安心しろ!」
渉はホッとしていたけど、お母さんと私はそんな言葉じゃあ全く気が休まらなかった。
私は3列シートの1番後ろに荷物に挟まれながら座った。お父さんがわざと荷物と荷物の間を私の分だけ開けておいてくれた。皆から見えない私は荷物に紛れないと誰も椅子を分けてはくれない。
「お父さん、体調は平気?」
お母さんが質問をすると、もう1人の私の顔も曇った。渉も最近のお父さんの変化を感じて少し心配そうにしていた。
「平気平気!だから、旅行から帰ったら病院に行くから安心しろ!」
渉はホッとしていたけど、お母さんと私はそんな言葉じゃあ全く気が休まらなかった。