「あ、愛されてないだって‥?」

「うん。」

優斗君はそう言ってまたりんごジュースを飲んだ。


僕はハンカチで口を拭きながら、一体何があったんだ?と考えを巡らせた。

まさかこんな子供の口から
“愛されてない”
なんて言葉がでるとは…

ただ単に喧嘩でもして家を飛び出してきたのかと思っていた。


「よほどの事情があるんだね。」

僕の想像は悪い方へと進んでいた。